草原の唄 (禁無断転載)

 

明けぬ空の下の 冷たい空気に
両手こすりあわせて 寝床あとにする
水をくみ 灯りをともし 馬槽に藁みたし
さあ出かけよう はるけき彼方
昇り来る陽の光 浴びつつ進む 馬の背
吹き抜ける風に乗せて とどけ口笛

草を食む群れ 乳を飲む子
遠くの迷い子を 探し呼び戻す
糸を繰る 機を織る ほころびた穴ふさぐ
かきまぜる 今宵の夕餉
酌み交わす酒に酔い 友の幸を祈る
いつか再び会えれば 名前を呼んでくれ

夜のとばりがおり 星がまたたき
忘れかけていた 夢よみがえる
遠き日に 胸にしまった 想いのかたまりを
解き放とう はるけき彼方
ふりそそぐ月明かり 翼ひろげた 馬の背
駆け抜ける大空から とどけ呼び声
とこしえに咲く 花たずさえ

All Rights Reserved, Copyright(C)2016 MARKA@CAT SCAT
No reproduction or republication without written permission.